分度器を使い始めて2時間。鋭角や鈍角、180度より大きな角の大きさも、分度器で測れるようになってきました。
今回の課題は、
「三角定規の角の大きさは何度だろう?」
です。
ただし、私から提示した条件は一つ。
「分度器禁止!!」
すると、
「え、また〜?!」
「パックマン使っても、角度は測れないよね。」
「先生、無理だよー!」
と、子どもたちから声が上がりました。
そんな反応を聞きながら、
「三角定規の中に、もう分かっている角の大きさってあるよね?」
と問いかけます。
「あるよ!」
「直角!」
「90度!」
子どもたちは、2種類の三角定規にある直角をすぐに見付けました。
そこで、
「残りの角度を調べたいんだけど、今日は近くの人と三角定規を一緒に使ってもいいよ。」
と伝えて活動をスタートしました。
45度を発見!
すると、数十秒後。
「え!あ、角度わかったーーー!!」
という声が聞こえてきました。
どうやら、直角二等辺三角形の三角定規にある45度を見付けたようです。
「90÷2だよ!」
「隣の子と合わせたら直角になった!」
友達の三角定規と組み合わせたことで、90度が2つに分かれていることに気付いたのです。
この発見をきっかけに、
「そういうことね!」
「じゃあ、こっちもできそう!」
と、教室中で試行錯誤が始まりました。
30度と60度も見えてきた
次に子どもたちが注目したのは、もう一方の三角定規です。
「この小さい角を3つ集めたら直角になった!」
という子が現れました。
そこで、
「じゃあ90÷3で30度だ!」
という考えが生まれます。
さらに、
「大きい方の角は30度が2つ分だよ。」
「30×2だから60度!」
と、残りの角度も次々と明らかになっていきました。
分度器を使わなくても、すでに知っている90度をもとに考えることで、30度や60度を見いだしていったのです。
見付けた角度で遊び始める子どもたち
答えが分かった後も、子どもたちの探究は止まりません。
「60度を3つ集めると180度になる!」
「45度を8つ集めると360度だ!」
と、見付けた角度を並べたり組み合わせたりしながら、新しい発見を楽しむ姿が見られました。
三角定規の角度を調べる活動から、90度、180度、360度の関係へと自然に視野が広がっていったのです。
子どもたちが角度を単なる数字としてではなく、「組み合わせたり分けたりできる量」として捉え始めていることが感じられる場面でした。
この授業で大切にしたかったこと
算数では、便利な道具を使う前に、
「どうすれば分かるだろう?」
と考える経験を大切にしたいと思っています。
分度器を使えば、三角定規の角度はすぐに測れます。しかし、それでは角度同士の関係に目を向ける機会が少なくなってしまいます。
今回はあえて分度器を封印することで、子どもたちは既習事項である90度を手掛かりにしながら、友達と協力して45度、30度、60度を見付けていきました。
そして最後には、180度や360度とのつながりにも気付き始めました。
答えを求めることだけでなく、答えにたどり着くまでの過程や、そこから広がる発見を楽しむ姿がたくさん見られた1時間でした。
