土日明けは前時の復習からスタート
土日をはさんだため、授業は前時までの内容を振り返るところからスタートしました。
「三年とうげって、もともとは美しい峠だったんだよね。どうして悪い言い伝えが生まれたんだろう?」
この問いかけに、子どもたちから次々と意見が飛び出しました。
「人が来すぎて困ったからだと思う!」
「人を来させないために、わざと言い伝えを作ったんじゃないかな?」
続いて投げかけたのは、
「ただの言い伝えなのに、どうしておじいさんは病気になったのだろう?」という問いです。
「言い伝えを信じすぎたから!」
「心の病気だと思う。うつ病じゃない?」
「食べていなかったから、栄養失調だよ!」
前時の学習をしっかりと覚え、自分の言葉で考えを深めている様子が伝わってきました。
本時のテーマは「誰が歌ったのか」
本時の中心テーマは、「誰が歌ったのか」。
今回扱ったのは、次の二つの謎です。
- なぜ水車屋のトルトリは、病気の治し方を知っていたのか
- ぬるでの木のかげで歌っていたのは、誰で、何のためだったのか
本来であればトルトリの謎から入るのが自然な流れです。しかし今回は、あえて「歌の正体」から考える展開を選びました。物語の読みを、より深めることができると考えたからです。
名推理続出|トルトリ説・村の人説
まずは「誰が歌ったのか」に論点を絞り、全体で考えました。
最も多く挙がったのは「トルトリ説」です。
- 「三年とうげで三年生きる」と言っているのはトルトリだけ
- セリフと歌の内容がよく似ている
- 自分の言葉を確かめたかった
といった理由が挙げられました。
次に多かったのは「村の人説」。
「トルトリの話を聞いて、おじいさんの様子を見に行き、そばで歌ったのではないか」という考えです。
少数派の意見が教室を揺らす
少数意見として出てきたのが「風がささやいた説」。
最初は「それはちがう!」という声もありましたが、
「挿し絵のすすきの向きが同じだから、風が吹いている証拠だよ」
と根拠を示した子が現れ、教室が一瞬静まり返りました。鋭い着眼点でした。
この意見は、板書にも残しました。
まさかの「チャンスン説」が登場
さらにユニークだったのが「チャンスン説」です。
教科書に描かれた、おじいさんが転ぶ挿し絵に注目し、
「ここにチャンスンが意味ありげに描かれている。だから歌ったのはチャンスンだ!」
と主張する子が現れました。
まだチャンスンを知らない子たちに、その場で簡単な解説を行いました。
チャイムが鳴っても終わらない思考
授業の終盤には、
「やっぱりトルトリだと思う!」
「でも、チャンスンの可能性もあるよね…」
と意見が入り混じり、チャイムが鳴っても議論は止まりませんでした。
教室には、物語の世界にどっぷり入り込み、最後まで考え続ける子どもたちの姿がありました。
まとめ|深い読みが生まれた一時間
「誰が歌ったのか」という問いは、子どもたちの思考を大きく揺さぶりました。
登場人物の心情だけでなく、風や絵、行間にまで目を向けながら読み合うことができた、学びの濃い一時間でした。

