3年国語「三年とうげ」⑥なぜ水車屋のトルトリが病気を治せたのか?謎解き!

授業実践

前時の続きからスタート

前時の議論を引き継ぎながら、授業は始まりました。

「ぬるでの木のかげで歌ったのは、だれ?」

子どもたちの考えは、
「トルトリ派(多数)」「村の人派」「チャンスン派」
の三つに分かれていました。

新たな問い|「誰が、何のために」

今日はここに「理由」を加え、

「誰が、何のために歌を歌ったのか」

という視点で、考えを深めていくことにしました。

それぞれの立場の考え

トルトリ派の理由

・自分の言ったことを納得させたかったから
・峠に人が来てほしいと思っていたから

村の人派の理由

・トルトリが歌うと声でばれてしまう
・村の人なら正体がわからない
・村の人もおじいさんを心配していた

チャンスン派の理由

・峠の様子をずっと見ていたから
・悪い言い伝えに違和感を持っていた
・トルトリの考えを、よい機会だと思ったから

この意見が示されたことで、教室ではチャンスン派が一気に増えました。

答えを決めすぎない授業へ

なかなか考えは一つにまとまりませんでした。

原作の絵本では「歌ったのはトルトリ」と明記されていますが、教科書にはその決定的な根拠は示されていません。そのため、答えを一つに決めすぎず、子どもたち自身の解釈を大切にすることにしました。

話し合いの最後に、それぞれが自分の考えをノートにまとめて、一度区切りをつけました。

最後の謎|なぜ水車屋が治し方を知っていたのか

続いて扱ったのは、もう一つの大きな謎です。

「なぜ、水車屋のトルトリは病気の治し方を知っていたのか」

子どもたちが引っかかっていたのは、「医者ではなく水車屋」であるという点でした。

「なんで水車屋が病気のこと知っているの?」
「お医者さんじゃないのに、なんで?」

と、不思議そうに話す姿が印象的でした。

「水車屋の仕事」から見えてきたこと

ここで、水車屋の仕事について確認しました。

水車屋は、米や麦をひいて粉にする仕事をしていることがわかりました。

つまり、水車屋の仕事が成り立つためには――

「農家が必要!」
「売る相手も必要!」

と子どもたちは気付きました。

さらに、

「たくさん売るためには…?」

と問い返すと、ついに声が上がりました。

「三年とうげに、人が来たほうがいい!」

「とうげを簡単に越えられた方が、たくさん売れる!」

子どもたちの気づきがつながる瞬間

ある子の発言が、教室の空気を一変させました。

「おじいさんは反物を売っている村の大金持ちだったと思う。そんな人が三年とうげのせいで死んでしまったら、よけいに人が来なくなっちゃう。逆に、有名な人が三年で死なないってわかったら、三年とうげに人が来るかもしれない。」

教室のあちこちから、
「おぉ〜……なるほど〜……」
という声がもれました。

まとめ|思考が積み重なった一時間

歌の謎から始まり、水車屋の仕事、村の暮らし、人の流れへと、思考が少しずつつながっていきました。

一つの正解を求めるのではなく、物語の世界を行き来しながら考えを深める、そんな学びの時間となりました。

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