この記事でわかること
- 「すがたをかえる大豆」第2時で、どこに着目させると読みが深まるか
- 文章構造(はじめ・なか・おわり)をどう扱ったか
- ②段落をめぐって意見が割れた場面での教師の判断
第2時で大切にしたこと(教師のねらい)
第2時では、内容を細かく読ませる前に、
文章全体の構造に目を向けさせることを大切にしました。
この教材では、
大豆の変身の内容ばかりに目が向き、
「問いと答えの関係」を捉えないまま読み進めてしまう子が多いです。
そこで今回は、
「この文章は、どんなしくみで書かれているのか」
という視点を先に共有することにしました。
「9種類なのに8段落?」から授業スタート
「9種類の大豆の変身が出てくるのに、段落は8つしかない」
前時に出たこの疑問をもとに、
今日は**文章構造(はじめ・なか・おわり)**から考えることにしました。
まずは説明文の基本構造を確認。
「説明文の構造といえば?」
「はじめ・なか・おわり!」
ここまでは全員が即答できました。
①〜⑧段落を振り分けてみる
1〜8段落を
はじめ/なか/おわり に振り分けていきます。
子どもたちからは、
- 「はじめは全体の説明と問い」
- 「なかは詳しい説明」
- 「おわりはまとめ」
と、これまでの学習を生かした発言が出てきました。
結果は次のようになりました。
- はじめ:①(②?)
- なか:③〜⑦(②?)
- おわり:⑧
意見が真っ二つに割れた②段落
問題は②段落でした。
- 「変身しているものが出てこないから“はじめ”」
- 「でも全体の説明じゃないから“なか”」
発言力のある子同士も割れ、
多数決では決められない状況になりました。
ここで教師が判断したのは、
無理に結論を出さず、本文に立ち返ることでした。
「はじめ」にあるはずの問いを探す
「説明文の“はじめ”には、問いがあるよね。
この文章の問いはどこだろう?」
探していくと、1段落に目が向きました。
「何だかわかりますか。
それは、大豆です。」
音読した瞬間、教室がざわつきます。
「え? 答え言っちゃってる!」
「問いじゃないじゃん!」
ここで子どもたちと確認しました。
これは
“問いの形をしているけれど、問いとしては機能していない文”
なのではないか。
子どもたちからは、
「偽物の問いだ!」
という声まで出てきました。
新たな課題が生まれる
ここで本来の目的だった②段落の判断は、
いったん保留にすることにしました。
その代わり、
子どもたちの中には新たな課題が残りました。
- 本当の問いはどこにあるのか
- なぜ問いがすぐに答えられているのか
この「まだ分からない」という感覚を、
次時につなげることにしました。
②段落の「大豆」と「ダイズ」
時間の許す範囲で、②段落も確認しました。
「大豆はダイズという植物のたねです。」
ここで注目が集まったのが、
**漢字の「大豆」とカタカナの「ダイズ」**の違い。
子どもたちは本文を探し、
7段落にも「ダイズ」が出てくることに気づきます。
話し合いの中で出てきた整理は、
- 大豆(漢字):食べ物としての大豆
- ダイズ(カタカナ):植物としての状態
というものでした。
教師が教えたわけではないが、
言葉の使い分けに気づけたことは大きな収穫です。
授業を終えて(第2時のポイント)
チャイムの時点で、課題はまだ残りました。
- ②段落は「はじめ」か「なか」か
- 本物の問いはどこにあるのか
- 「9種類なのに8段落」の謎
しかし、
文章を構造で見る視点は、
子どもたちの中に確実に育ち始めています。
まとめ:第2時で大切にしたいこと
この単元の授業全体の流れは、以下の記事にまとめています。
・【第1時】導入で子どもがもった問い
・【第3~5時】段落構造についての話し合い
・【第6時】まとめに向けた話し合い
「すがたをかえる大豆」第2時では、
内容理解を急ぐよりも、
- 文章全体の構造
- 問いと答えの関係
- 判断が分かれる段落に立ち止まること
を大切にすると、
その後の読みが深まりやすいと感じます。
②段落のように迷いが生まれる場面こそ、
教師にとっても、授業の価値が立ち上がるポイントだと思っています。

